この大きな背中…髭男爵の「ルネッサーンス!」の山田ルイ53世の山田さんの本です。
ハット帽を被り、体重130キロもある山田さんの下の名前がルイ53世と知らぬ人も多いはず。
以前、山田さんが書いた「一発屋芸人列伝」が面白いと聞き読んでみた。↓
本は普通…だって、一発屋の本だから(爆)
むしろ、大ブレイクしていた頃の艶がなくなり老け込んだ元一発屋の姿を見るのは痛々しかった。
また、スポットライトが当たって艶を取り戻してほしい。
この本で、山田さんに文才があるとよく分かった。
山田さんは話の落とし込みが上手だ。
山田さんはずっと引きこもってた時期があるらしく、引きこもってたのが同じ兵庫とは驚いた。
関西人とも知らなかった。
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山田さんの娘さんの「もーちゃん」は、パパが髭男爵だと薄々気づき始めているが、それを絶対阻止したいルイ53世。
一発屋の自分が父で、娘はもしかしたら学校でイジられるかも知れない。
自分がイジられるのはいいが、娘がイジられるのは耐え難い親心を知ってか知らずか、もーちゃんの「パパ、ルネッサーンスでしょ!」は止まらない。
家にある3つのハット帽が一つ減っていれば、パパはきっとルネッサンスをしに行ったに違いないと考える娘の引き算能力は高まるばかり。
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主に、娘もーちゃんに髭男爵と気づかれないかのお話なんですが、奥さんの話も出てきます。
芸人さんの奥さんって、どうしてこんなに面白いんでしょうね。
若いタレントや読者モデルの嫁より、一般人の嫁話は面白い。
山田さんの嫁話で笑ったのが、神経質で綺麗好きな山田さんと違って、奥さんは非常にざっくりで良くも悪くもテキトーな性格の持ち主らしい。(P138)
お茶碗にカリカリ米粒がついたまま戸棚にしまわれたお椀を見て、山田さんは「ちゃんと洗おう」と提案するが、奥様は「ご飯粒を残す方が悪い!」と譲らない。
挙句の果て、奥様はとんちのきいた一言を放つ。
「洗剤を使っているから、その米粒は清潔だ!」
山田くん、座布団100枚持って来て
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何気ないやり取りでも、他人のご家庭の話は面白いですね。
パパの仕事の関係で引き算に強くなったもーちゃんが、家族3人でお風呂に入っていた時、
山田:「お風呂に入ってるのは何人?」(湯舟に山田&娘)
娘:「ふたり!」
山田:「お風呂の外には何人?」(体を洗っている妻)
娘:「ひとり!」
山田:「お風呂に子供は何人?」
娘:「ひとり!」
山田:「じゃ、みんなで何人?」
娘:「かぞくー!」
泣ける。
こんなエピソードどうよ?
2歳の娘としか出てこないエピソードだろうよ←
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ちなみに、髭男爵って「official髭男dism」と間違えられないのだろうか?
私は間違えるけど・・・と思っていたら、やはりめちゃくちゃ間違えられるらしい。
そんな話は、「男爵ちがい(P204)」からどうぞ。