ものすごい不思議な小説だった。
以前、「ようこそ夜間中学へ」という本を読んでとても良かったのですが↓
同じ作者の山本悦子さんが書かれた小説です。
何が不思議かというと、題名からして介護系の内容かと思ったら、死と生をさまよっているボーダーレスな人をケアするというストーリーです。
「ケア」がどういうことか是非読んでほしいのですが、すごく簡単に言うと死に切れなくてさまよっている人をあちらの世界に送ってあげるようなことなのですが、全ての人があちらに行かなくても良い選択も本の中にはあります。
大学生の海斗が母親に頼まれて、認知症のおばちゃんの世話を頼まれるところから話はスタートするので、一瞬「介護の話か」と思わせておいて違う方向に行ってしまうのですごい引き込まれます。
生と死がテーマなので、少し悲しい部分もあるのですが人との繋がりが上手くできていて、とても読み応えのある小説でした。