紹介するか迷ったのですが、小林せかいさんの「未来食堂」です。
読むきかっけになったのは、前回ご紹介した「なるべく働きたくない人のためのお金の話」の著者:大原扁理さんの最後のページの対談で出てきたからです。↓
小林さんは、東京の神保町のビルの地下で「未来食堂」という食堂を一人で運営されています。
一人と言っても、当日に手伝いをしてくる人が来ます。
この「手伝い」をしてくれる人が50分働いた対価として「まかない」が提供されます。
まかないを食べても良いし、食べない場合は、その人のまかないを無料券として他の人が利用する事が可能です。
このまかない券が「ただめし」になるわけです。
冒頭で「紹介するか迷った」と書いたのは、本も作者の小林せかいさんの考え方も面白いけど単純に未来食堂でご飯食べたいな、と思わなかったからです。
日替わりでメニューは1食のみ。
価格は、900円(一度来店された方は次回以降800円)
メニューが1食のみなので、座ったと同時に食事が提供される仕組み。
この食事が健康面を考えられたものなので、かなりヘルシーで少し量が少ないかな?という印象です。
この著書やせかいさんのテレビ取材の口コミも、かなり高評価なのですが、中には「この内容だったら〇〇に行くかな?」と言うのがあり、すんごい食べたい!という印象を受けなかったので本を紹介するか迷いました。
あと、せかいさんのキャラが好きじゃないと&せかいさんの考えを理解してないと食堂での居心地は悪いだろうなと思いました。
せかいさんの「ただめし」の始まりは、「善意」からですが、善意をビジネスの中に取り込んでいるので、「ただめし」=「善意」だけと捉えて食堂に行くと痛い目に合うと思いますw
「タダでご飯を食べてもらう」という行為を単発のイベントなどでするには良いかもしれないけど、経営の中に「タダでご飯を食べてもらう」を取り込むには、タダ(無料)をどこかから補填しなければなりません。
それをお店が補填するのではなく誰かの「お手伝い」で、それが補填されています。
例えば、著書の中にも書かれていますが、500円のメニューを多く払った人の差額で誰かが食事をすれば、お客が誰かの食事代を持つ事になりお店にはマイナスにはなりません。
こういう仕組みを取り入れているお店は、全国で3店舗あるらしいです。
決してお店がボランティアで食事を提供しているわけでもなく、ビジネス色が強いお店なので、「食堂=人情」的な感覚で行くと口コミ欄を荒らしたくなると思います(爆)
お店の作りがね・・・深夜食堂と同じってとこも面白いんだけどさっw
(あそこは、めっちゃ人情と義理と人間模様がウリだからさw)
せかいさん、とっても頭の良い方です。
テレビ取材の映像はこちらです↓
(個人的にインタビューの答えは、取材陣が望むインタビューを取ったな、という印象です。この食堂は、悪い意味ではなく色んな意見が生まれる食堂だと思います。)